ニコンのDfを購入してから約1ヶ月.
せっかくDfを買ったので,マニュアルのお気に入りレンズが欲しいと3週間ほど悩んだ結果,『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』購入.
前回投稿した前編では,ベンチマークのためにF4とF5.6の絞りを中心に紹介したので,今回はF8とF1.2で撮影した作例を中心に『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』をご紹介.
前編にファーストインプレッションはまとめているため,後編は作例中心の記事とします.
撮影に使ったカメラはニコンDf.作例はすべてRAWで撮影したものをLightroomで編集して公開しています.
『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』とDf,F8まで絞れば高いシャープネスの描写となる.
まずはじめに,晴れた日中(時期は11月初旬)にF8で撮影した写真を中心にご覧いただきたい.
恐らくこの『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』は,F5.6からF8が全F値の中でも最もバランスのとれた描写のレンズだろう.中央から中間部分の解像度,周辺光量,全体のシャープネスと,非常にバランスの良い優秀な写りをすることが分かっていただけるだろう.
【前編】で紹介したF4で撮影した画像(以下に再掲している2枚)では,フリンジがでているため,収差のない描写を求める場合は,シャッタースピードと感度を調整しF5.6からF8まで絞って撮影することをおすすめする.
とはいえ,F2からF2.8,F4あたりの柔らかさをまとった表現やフレアの入った写真も魅力的なので,あまり難しく考えずシチュエーションやロケーション,その時の気分で使い分ければ全く問題の無い,素敵なレンズである.
以下は,上記の2枚とは異なる環境で撮影したF2とF4の写真.
『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』は,F2まで絞ると中心から中間部にかけての解像度が増し,フレアもでにくくなる.F4まで絞れば,もう一段階ぐっと解像度が増してくる.
前述したとおり,逆光で撮影するとフリンジやフレアが出現することもあるが,F4も写真全体のバランスのとれた描写であることはお分かりいただけるだろう.
ここからは,再びF8まで絞って撮影した作例が続く.
↑にあるF4の作例や,次に紹介する開放F1.2の作例との比較にどうぞ.
『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』とDf,開放F1.2で撮影したナイトスナップの作例.
僕がフォクトレンダーではじめて購入したのが,今回紹介している『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』というF1.2クラスの大口径標準レンズ.
価格も高く正直購入ボタンを押すまで悩んだけれど,数日使って写真をとり,Lightroomで写真を現像するたびに,このレンズを購入して本当によかったと感じている.
以下の作例で紹介するF1.2での撮影はとても愉しく,ナイトスナップ中は時間を忘れてシャッターを切り続けていた.ちょうど年末にかけてイルミネーションが綺麗な季節なので,光源を活かしたシチュエーションや構図で,引き続きDfとの撮影を満喫しようと考えている.
家電量販店やカメラ専門店が運営するウェブサイトでは,在庫が揃っていると思う.ご紹介する作例が,このレンズを買おうかとお悩みの方への後押しになれば幸いです.
ふと「モノクロしたらどんな雰囲気になるのだろうか」と思い立ち,何枚かLightroomでモノクロ変換を試してみた.結果,モノクロも素敵だと思った.
『Voigtlander NOKTON 55mm F1.2 SL IIs』のコンセプトは以下のとおり.
光学系は6群7枚で,レンズ全てをクラシカルな球面レンズで構成している.このようなレンズ選択と光学設計のおかげで,モノクロ描写の雰囲気もクラシックにみえるのかもしれない.
35mm判一眼レフ、創成期へのオマージュ。
コシナ公式サイト
大口径レンズならではの表現力,大きなボケが特徴
大口径のレンズらしく,絞り開放では大きなボケによるモチーフの強調効果が得られる.
博多駅構内を通っていると「さあ撮りたまえ」と言わんばかりにゴジラが出現,これはボケを試すしかないと被写体になっていただいた.
ピントが合っていない写真もあるがそこはご愛敬,F1.2で撮るとどれくらいボケるのかの参考になると思う.
<了>