【ペスト カミュ】登場人物・相関図 「ネタバレはナシなので,ご安心を」

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『ペスト / LA PESTE』は,『異邦人』などで有名なフランスの作家,アルベール・カミュの小説です.

新型コロナウィルスの流行で再び注目されており,しばらく書店やAmazonで品薄が続くほど人気.登場人物をまとめた相関図を作っているので,読書のお供にどうぞ.

出所 : SMATU.net
『ペスト』を読みながら作成.

【ペスト カミュ】登場人物・相関図

物語は,1940年代のオラン(アルジェリアの要港)が舞台です.オランはフランスの一県所在地.

カミュの『ペスト』には,登場人物とは別で筆者(記録者)が存在しています.基本的には,この筆者の語り(記録)という設定で物語が進みます

この筆者(記録者)については,物語の最後で明らかになります.

そのため,小説『ペスト』は,この物語が誰によってしるされているのか??という種明かしが最後に待っています.ちょっとしたミステリー小説のような感覚でも楽しめます.※新潮文庫版だと,446ページにその答えが書かれているので,絶対に見ないようにしましょう※

ベルナール・リウー

職業は医師,本書の主人公.

年齢は35歳くらい,中背.がっしりとした体格で,黒髪を短く刈り込んでいる.シチリアの百姓という風貌.(肖像については,本書の44ページに詳しく記載.タルーの筆として記録されている)

リウーの妻

病を患っている.転地療養のため旅立つ.

ミッシェル老人

リウーの診療室があるビル(アパート)の門番.物語の比較的初期で命を落とす.

オトン氏

予審判事.

レイモン・ランベール

新聞記者.

パリから取材のためにやって来た.リウーの元を訪問し,街の衛生状態について取材する.

妻(細君) 彼女がフランスにいる.【訂正メモ】新潮文庫版には「細君」と記載があったので,妻と解釈していました.しかし,100分de名著には「彼女」との解説があったので,そちらに揃えています.(2020年5月6日)

ジャン・タルー

若い男で,数週間前にオランへ引っ越してくる.

街で起こる様々な出来事(特に些末なこと)を記録していている.彼の手帳が,この物語を筆者(記録者)とは別の視点で語る.

オラン中央にあるホテルに宿泊していて,複数の収入源があるので比較的お金持ち.志願者からなる,保健隊を組織する.

メルシエ

街の鼠害対策課の職員.リウーの友人.

パヌール神父

博学,かつ戦闘的なイエズス会士.オラン地理学協会会報への頻繁な寄稿により、すでに著名.

ジョゼフ・グラン

市役所に勤める初老の下級役人.フェテルブ街の吏員(公共団体の職員のこと).吏員…読み方「りいん」.

保健隊の幹事役(のような役割)も勤める.

傍ら,小説を書くことに熱中しているが,最初の一行を何度も書き直しており,なかなか先に進まない.

コタール

自殺しようとするが,未遂に終わる(隣人のグランに助けられる).過去に犯罪を犯しており,逮捕されることに怯えている.

リシャール

リウーと同業で医師.市内で有力な医者のひとりで,オラン医師会の会長を務める.

カステル

老医師.20年くらい前,パリでペストの症例をみた経験を持つ.

本の中では「カステル老人」と書かれている場合も多い.

ガルシア

密輸業者?,30代の男.

コタールの知り合い.コタールが,ランベールをガルシアに紹介する.

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時代背景

ペストの舞台 : アルジェリア オラン市

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View of old Oran(アルジェリア オランの画像)

読書のおともに『100分 de 名著 アルベール・カミュ ペスト』があると,『ペスト』の理解が深まります.500円なので,ペストを読み込みたい人は買いましょう.

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『100分 de 名著 アルベール・カミュ ペスト』があると,『ペスト』の理解が深まります.

『100分 de 名著 アルベール・カミュ ペスト』は,本書ペストの解説書です.

作者アルベール・カミュや,彼の生きた時代背景.そして,ペストがいかにして誕生したか??が分かりやすく書かれています.

ペストを深く読みたい人は,本書とともに読んでみることをおすすめします.

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