『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』を読んでいます.
本書パート1の,『あなたが「今,使っているネットブラウザ」からわかること』で紹介されている内容が面白かったので,プチ書評的に紹介しておこうと思います.
ここで紹介されているのは,経済学者マイケル・ハウスマン氏の研究.「顧客サービス係という職種において,勤務が長く続く人とそうでない人がいるのはなぜか?」という疑問を調査するプロジェクトで,興味深いことが分かりました.
それは,顧客サービス係が利用しているネットブラウザの種類と,勤務への貢献度や目標達成までにスピードに,一定の相関関係が見られたという事実です.
内容は以下のとおりで,ChromeやFirefoxを使っている顧客サービス係は,IEやSafariを使っているサービス係よりも,様々な点で優れた成果を残しています.
- ChromeやFirefoxを使っている顧客サービス係の方が,IEやSafariを使っているサービス係より勤務時間が15%長い
- 同じくChromeやFirefoxの方が,売上が高く,通話時間も短いうえ,顧客満足度も高い
- IE・Safariを使っているサービス係が120日かかって達成する顧客満足度に,Chrome・Firefoxを使っているサービス係は90日で到達している
このような研究結果が,「銀行,航空会社,携帯電話会社などの3万人を対象にしたリサーチ」や「売上,顧客満足度,平均通話時間に関して収集した300万件近いデータ」から判明しているそうです.
なぜ,このような相関関係が現れるのでしょうか??
マイケル・ハウスマン氏によると,『ChromeやFirefoxを利用している人の方が「今あるもの」をそのまま使うのではなく,みずから行動を起こして,よりよい選択肢がないかを探し求める』といった傾向にあるからだそうです.
IEやSafariとは異なり,ChromeやFirefoxはユーザー自身がブラウザをインストールしないと利用できません.(Chromeがプリインストールされているようなデバイスは除きますが)
またそのようなユーザーは,テクノロジー全般に興味を持っていおり,キーボードのショートキーに詳しかったり,文字入力速度も早い傾向にあります.
ポイントをまとめます.
- ChromeやFirefoxをインストールして利用するユーザーがいる
- それらのユーザーはテクノロジーに詳しく実務レベルも高い
- 『「今あるもの」をそのまま使うのではなく,みずから行動を起こして,よりよい選択肢がないかを探し求める』といった傾向が強い
- それらの状況が絡み合い,ChromeやFirefoxを使っている人は仕事においても成果を上げやすい
『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』は,このように「普通の人達」が不安や恐怖をはねのけて「オリジナルな人」になるための様々なヒントの隠されている本です.
非常に面白いので,興味がある人はぜひ手にとって読んでみましょう.
三笠書房
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Sourcenotes
- 『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』20〜25ページの内容
- メンタリストDaiGoさんのYouTubeチャンネル: 次に来る【儲かるビジネス】の見つけ方
https://youtu.be/tSq5zA1jGA0