書評の書き方は『本棚にもルールがある』から学べ!!(成毛眞さん風に)

読書家として永遠のテーマ、本とどう向き合うか

Old Religious Book/
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成毛眞さんの著書『本棚にもルールがある』。

この本は、本好きにとって永遠のテーマである「読書家としてどのように本と本棚を整理するか??」への答えを、明確に語り尽くしてある良書です。

  • どんな本を読み、どんな本を本棚に残すべきか?
  • 本棚に残す本はどんな基準で選ぶのか?
  • 紙の本と電子書籍はどう使い分けるのが正しいか?

恐らく「本を比較的読む方だ〜」と自覚している人であれば、一度は感じたことのある疑問への答えと、本の購入〜読書情報のアウトプットまでのノウハウが、この一冊に詰まっています…

いや、正しい日本語をあえて無視して良いのであれば、そんなノウハウがこの一冊には詰まりまくっています。


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書評の書き方は『本棚にもルールがある』から学ぼう

Flying letters/
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しかし、今回ブックレビューとしてご紹介させていただくのは、本の中で付録として扱われていた、HONZ特製書評の書き方についての内容です。

本の中身は、もちろん素晴らしいものでした。
筆者は付箋紙を貼りながら本を読むのですが、貼った付箋紙の数はおよそ50枚程。

そして、成毛さんは著書の中で毎回本をおすすめしてくれるのですが、本書を読み終わった後に「実際にポチった本」と「Amazonのほしいものリストに追加した本」を合計すると39冊。

付箋紙を使いながら読書したり、本を読みながら次の本を買い物する人であれば、この数字を見ただけで良書であることは一目瞭然だと思います。

そんな良書の本題をも凌ぐほど、この本に書かれている書評をする時の心構えは勉強になるものでした。

「書評を書いてみたいけど、どうやって書いていいのか分からない」
「良い本は人に勧めたいけど、どこをどう紹介したらいいかが分からない」

『本棚にもルールがある』は、そんな本好きな方におすすめの一冊となっています。

『本棚にもルールがある』でも、沢山の良書が紹介されています。
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書評はどうやって書けばよいか?

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では早速、『本棚にもルールがある』で紹介されていた、書評の書き方をご紹介します。
といってもこの項は、ほぼ本の中で紹介されていた部分の引用です。

こんな完成されたノウハウの前には、筆者のような素人の感想や解説などは一切不要。

成毛さんのすすめる書評の基本構成は、以下のとおりです。

総括①→総括②→エピソード①→エピソード②→(感想)→著者→挿絵や装丁→想定読者→まとめ

総括①から、どんな内容を書いたらよいのか?を順番にご紹介していきます。

総括①

その本がどんな風に面白い本なのかを端的に紹介する。
ここだけ切り出しても書評として成り立つような濃度を目指す。

総括②

総括①では言い切れなかった面白さを自分の言葉で記す。
また引用は使わない。
総括1で「面白いよ」と読者に呼びかけたとしたら、この総括2では「本当に面白いよ」と念を押すイメージ。

エピソード①

エピソード①では、その面白さを具体的に書く。
ネタバレを恐れて、ぼかして書く必要はない。
目的は「そんなに面白いなら読んでみよう」と思ってもらうことだからだ。

本からフレーズをまるまる抜き出し転載する引用も活用し、この本で2番目に面白いと思ったエピソードの良さを余すところなく伝える。
引用部分はそれと明確に分かるようダブルクオーテーション(” ”)でくくる。

エピソード②

エピソード②は、この本で一番面白いと思った箇所を具体的に記す。
エピソード①より面白いものをあとに持ってきて、面白さをたたみかけるのだ。

ここで活躍するのが、読みながら貼っておいた付箋だ。
本を頭から読み直さなくても、どこを引用すべきかすぐにわかる。

感想

2つのエピソードのあとに入る感想では、それらのエピソードで、自分がどう面白かったかを短く記す。

このとき「とても面白かった」とか「すごく面白かった」とは書かない。
どんな風に感じたのかを、比喩を使って具体的に書く。

著者

このあとは、本の中身の紹介からいったん離れ、こんな面白い本を書いたのはどんな人なのかを紹介する。
経歴や他の著書、著述以外の活動にも触れられるといい。

挿絵や装丁

そして、挿絵や装丁など、文字以外から得られる情報に触れる。
書評を読んでいる人の手元には、その本は存在しない。
Amazonを見ても、カバーくらいしかわからない。

だから、読み手には見えないビジュアルの魅力をここで伝える。
それによって、面白いうえに見た目もいい本だと思ってもらう。

想定読者

そして想定読者について書く。
総括とは違い、読み手に対して、この本を読むという決断を促すことだ。

あらためて本の内容に触れ、読み手が答えたくなるような問いを投げかける。

まとめ

最後にまとめを書く。
総括とは違い、読み手に対して、この本を読むという決断を促すことだ。

改めて本の内容に触れ、読み手が答えたくなるような問いを投げかける。

本の出費が数万円、そんな覚悟も必要な本です

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このように『本棚にもルールがある』の中では、書評を書くポイントについて詳しく解説してあります。
理想の文字数は1200〜2000文字程度です。

総括①→総括②→エピソード①→エピソード②→(感想)→著者→挿絵や装丁→想定読者→まとめ

何度も書きますが、基本構成は↑のとおりです。
1200文字の場合は、総括とエピソードをそれぞれひとつにしておき、著者と挿絵・装丁もひとまとめにすると良いでしょう。

この記事では割愛しますが、上記の構成を解説した後には『偉人は死ぬのも楽じゃない』という実際の書評も掲載してあります。

基礎構成を学んだ後に読むと、この流れの重要さが一層実感できると思います。
筆者は、『偉人は死ぬのも楽じゃない』ももれなく購入しましたので、勢い余ってポチらないように気をつけましょう笑

数日後…家に届いた本の様子。
『本棚にもルールがある』や、HONZの成毛さんの書評を読んで購入した本。
(この他、大型本・重たい本・品切れだった本は、後日アマゾンから届く予定です笑)

成毛眞さんの本を読むようになってから、いつも覚悟していることがあります。
それは、翌日以降の本への出費が一気に跳ね上がること…。
毎月それなりに本を読んでいるつもりですが、読書中から「あれも読みたい」「これも買おう」と次々と欲しい本が増えていってしまいます。

成毛さんは書評サイトHONZの代表で、1991〜2000年にかけては日本マイクロソフトの代表取締役社長も努められた方です。

Facebookでは、本だけではなく読むべきニュースやプレイするべきゲームなどを幅広く紹介されていますので、「本が面白かった」という人は成毛さんが発信する情報を、積極的にキャッチするようにしてみると良いでしょう。

ということで、『本棚にもルールがある』は本書のメインテーマである「読書家として如何に本と本棚向き合うか??」を凌ぐほど、書評の書き方について勉強になるおすすめの一冊です。

「本への出費を惜しまない」という覚悟が出来た人であれば、読まないという選択肢はもはや存在しないのではないでしょうか!?

SourceNote

成毛眞
ダイヤモンド社
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