11月後半.コロナ感染者減少と紅葉が山を彩る時期が重なり,観光スポットなどには徐々に人が戻ってきているようだ.このまま第6波が来ないでいくれることを願い,今日も写真を撮りつつブログを書いている.
全国の新規感染者143人 10万人あたり最多は岡山: 11月21日: 日経新聞電子版
この流れで今日は,気になった時事ネタについて書いておこうと思う.
先日,企業が投稿したTwitterの画像が「色加工しすぎ」と批判を集めて,プチ炎上していることを知った.実際に加工された前後の写真も見たが,「これは見た人が勘違いするので,ちょっとやりすぎだなぁ」と感じた.ちょうど紅葉の季節なので,SNSに投稿する画像を映えるようにしたかったのだろう.
“色加工しすぎ” ゼンリン SNSに投稿の紅葉写真 指摘認め陳謝: NHKニュース
個人的には,写真を加工するのはその人の自由だし,表現の一部だと解釈しているので,結論好きにすればよいと考えている.
しかし,「加工していない」と嘘をついたり,見る側に誤解を与えるような行き過ぎた加工は好ましくないとも思う.企業がオフィシャルに投稿する画像などは,特にその辺を注意しておくべきだろう.今回のケースでは,「そんなに綺麗なら見に行こう」と実際に行動した人もいただろうから,現地に着いて残念に感じた人も一定数いたことが推測できる.
さて,この一連の流れを見て,改めて「極端な画像加工はしないでおこう」と感じた.僕はこれまでも,極端に彩度を上げて色鮮やかにすることは好まなかったのだが,今後は一層Lightroomで現像するときに注意しようと思った.
また,今回色々とググってみて知ったのだが,ネットでは極端に彩度を上げる加工テクニックについて「サイドマックス(彩度マックス)」という言葉が使われているらしい.これはこれで,やはり一つの表現方法なんだろう.
ということで,彩度加工に関して感じたことを思いつくままに書いてみた.この記事を読んでくれた方は,彩度加工についてどのように考えているだろうか.スマホの普及で史上最も写真を撮られている現代だからこそ,こういった出来事がきっかけで,写真に関する活発な議論が生まれるのは良いことだ.
一人の写真好きとして,写真文化が活性化することを願いつつ,この記録は終わりにしようと思う.ちなみに,自身の感覚だといつもこれくらいに調整して現像している(ホワイトバランス,露光量を調整して,自然な彩度は+10だけ上げている).実際の紅葉を見て感じた色記憶を写真に反映させつつ,見る人に対して正直であることのバランスはとても難しい.これからも精進します.
〈了〉
編集後記: 写真を見る側の課題
記事を書き終えて,「写真が大量に扱われている時代だからこそ,写真を見る側の眼も大事だなぁ」ということを考えている.
極端な色加工をしたりフィルターを使っていれば,それが意図的に加工されたことは明確だ.なので,見る側のほとんどが,装飾された世界と理解したうえで写真を眺めていることになる.このような写真を見る側と見られる側の関係は,全く問題ないだろう.暗黙の了解のようなものが,SNS上とはいえ,すでに成立していることになる.
では,今回のように写真の彩度だけを中心に加工された,加工の有無が分かりづらい画像は,撮った側のモラルにのみ依存するのだろうか??.僕は,そうでは無いと思う.
実際に,RAW画像の現像経験が増えてくると,彩度を極端にいじって編集された画像は直感的に解るようになる.写真の経験値を稼げば,このような違和感に対しても敏感になってくる.これも写真を学ぶ醍醐味のひとつではないだろうか.
カメラを買ってみようかな,と悩んでいる人は,ぜひその辺りも鑑みて写真を始めてみるとよいと思う.
SourceNotes
- “色加工しすぎ” ゼンリン SNSに投稿の紅葉写真 指摘認め陳謝: NHKニュース
- なぜ嫌われる?彩度爆上げサイドマックス写真で炎上!? 画像加工のやり過ぎには注意が必要
- サイドマックス-怒りのシャープネス