カメラや写真に関する書籍や記事などで,「ミラーレス一眼」という表現を見かけることがある.
自分自身もこれまで,ミラーレスはレンズが1つなので「一眼」だと考え「ミラーレス一眼」という表記をしてきた.
しかし,「ミラーレス一眼」とうい呼称は本当に正しいのだろうか.
最近,Nikon Dfを購入したこともあって,デジタル一眼レフの仕組みに興味が湧いており,日経BPから出版されている『体系的に学ぶ デジタルカメラの仕組み 第4版』を読んでおり,以下の記載をみつけた.
少し長いが,全文を引用しておく.
カメラ機種をカテゴリ分けする際に、雑誌やホームページでしばしば「ミラーレスー眼」と呼称しているのを見ます。ミラーレスは一眼レフと同様に「一眼」なのでしょうか?一眼という言葉はその定義や解釈によって異なってきます。カメラにおける「一眼」という言葉の定義は一般的に、光学ファインダーによってレンズを通した像を見ることです。これを前提にした場合、光学ファインダーを持たないミラーレスは一眼には該当しません。一眼を広義に捉え、撮影できる像をあらかじめ確認できること、とした場合、実際に撮る像と同じものが電子式ファインダーであらかじめ見られることからミラーレスを「一眼」と呼ぶことができますが、しかし、そうだとすれば電子式ファインダーを持つコンパクトデジタルカメラやスマートフォンも同様に一眼ということになります。こうしたことから、本書ではミラーレスカメラを「ミラーレスー眼」とは呼称していません。
引用:体系的に学ぶ デジタルカメラの仕組み 第4版/日経BP
「一眼」という言葉は,その定義や解釈が異なるらしい.
カメラにおいての「一眼」は,一般的に光学ファインダーによってレンズを通った像を見ることを指すらしい.
ということは,ミラーレスは電子ファインダーに撮像素子が捉えている画像を表示しているため,一眼という言葉の定義には該当しない.
「一眼=撮影する像をあらかじめ確認できること」と広義に定義すれば,ミラーレスも一眼カメラと考えることができるが,こう定義するとiPhone SEのようなシングルカメラのスマホも,ミラーレス一眼と呼んでも間違いでは無くなってしまう.
どうもこれは(iPhone SE=ミラーレス一眼),個人的にしっくりこない.
ということで,ミラーレスを一眼と呼ぶかは解釈次第なのだが,自分の場合はミラーレスを表現するときは今後「ミラーレス一眼」という呼称を使わないことにする.
言葉で定義するというのは難しい.
<了>