とあるきっかけがあって「学校」を訪れた.
最後に学校へ行ったのはいつ頃なのか,記憶の片隅にさえ残っていない.
多分,四半世紀ぶりくらいだろう.
なので,写真を撮るようになってから学校へ入るのは,人生初めての体験ということになる.
身内のサッカー観戦という理由で入校させていただいたが,「校舎」「グラウンド」などをはじめ,撮影しても問題なさそうな被写体を選んで,何枚か写真を撮らせてもらった.
学生時代に写真にであっていたら,視点が広がり考え方の切り口のようなものが変わっていただろう
学校は多くの基礎知識や,技術を学ぶ場でもある.
国語,算数,理科,社会.基礎教科と呼ばれるものはもちろん,芸術や写真についても学ぶことが可能だ.
残念ながら自分の場合,学生時代に写真や芸術について全く興味が湧かなかった.
なので,今思うと学ぶための環境が整っていたにもかかわらず(父親が美術で生計を立てており,芸術関係の方との交流の機会もあった),貴重な機会を逃してしまった後悔している.
人生にたらればを言い出したらきりが無いが,学校に通っている頃に写真に目覚めていたら,今よりももっと沢山の写真が撮れていただろうし,物事に対しての視点も拡がっていただろう.
学校では,芸術や写真の教育は後回しにされがちなので,若い頃に写真の良さに気づいていたら,考えかたの切り口のようなものが,同世代の友達とは(良い意味で)異なっていたかもしれない.
写真を学生時代から学ぶメリットと,スマホのセンサーとレンズでは超えられない壁.
写真をはじめると,構図やデザインなどを学びたくなるだろうし,写真史を面白いと感じる人は,自ずと西洋美術や絵画にも興味が拡がっていくだろう.
そこから哲学や宗教といったジャンルにまで,趣味嗜好や関心が拡がるかもしれない.
「構図」「デザイン」の知識は,将来幅広い職種に活用できるし,「哲学」「宗教」といった教養は,VUCA時代と呼ばれる先行き不透明で将来予測が困難な状態に対応するために,きっと役立つだろう.
写真やカメラに少しでも関心を抱いているなら,学生時代に写真(もちろんカメラでも良い)取り組んでみるとよいだろう.
「スマホでいいじゃん」と反論も聞こえてきそうだが,センサーとレンズの物理的なサイズには,超えることのできない壁があるのも事実.
友達や家族からも一目置かれる写真を撮り,学生時代の素敵な思いを沢山残してみてはいかがだろうか.
<了>
NIKKOR Z 26mm f/2.8,Nikon Z6