「ポートレート」という言葉の意味.#写真についての覚書

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「ポートレート写真」「ポートレートモード」.スマホの普及によって,この5年くらいで「ポートレート」という言葉がよく使われるようになったのではないか.ふと,そんな考えが頭をよぎった.

Googleトレンドで「ポートレート」を調べてみると,顕著な増加ではないが,2016年以降は検索数が微増といった傾向にあるようだ.ポートレートという言葉が,以前より検索されていることは,事実といっても間違いはないだろう.

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iPhoneにポートレートモードが搭載されたのは,iPhoneがディアルカメラになってからなので,『iPhone X』が発売された2017年だったと記憶している.世の中の人々が「ポートレート」を使う頻度が増えたことに,多少はiPhoneの『ポートレートモード』が影響を与えているのだろう.

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「ポートレート」という言葉の意味.

ポートレート(英: portrait)は,「肖像画」「肖像写真」という意味の言葉.

ポートレート(英: portrait)は,「肖像画」「肖像写真」という意味の言葉.特定の人物のことを書き出した簡単な文章を,ポートレートと呼ぶこともある.ちなみに「肖像」とは,「人物の顔・姿を描きうつした絵や彫刻」のことを指している.

ポートレート(英: portrait)

「肖像画」「肖像写真」という意味.

肖像画の歴史は古く,古代エジプトからという説が主流のようだ.古代エジプト= 前4千年紀末から,と考えるとポートレートには約6千年の歴史があることになる.その後,西洋で絵画として肖像画が描かれるようになったのが14世紀中頃で,19世紀前半(1820年頃)に写真術が誕生してからは,徐々に肖像画→肖像写真に流れていった.

今,僕たちがスマホで撮っているポートレートには,ざっくりとそんな歴史がある.ポートレートのこと調べ,現代に至るまでの,肖像画や肖像写真への人々の営みや情熱に思いを馳せてみるのも面白いものである.

〈了〉

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