ニコン『AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S』作例 #夕日 #植物 #野花 #スナップ #Nikon

Photo : SMATU.net

ニコンの『AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S』とZ6の作例です.

夕日が綺麗だったので,散歩をしながらスナップ撮影.ニコン機(Zシリーズのカメラ)とオールドレンズの撮影例として参考になれば幸いです.使っているカメラとレンズは,以下のとおりです.

  • カメラ: Nikon Z6(初代)
  • レンズ: AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S

ニコンのマイクロレンズと『AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S』の解説

Nikonのマクロレンズは『Micro NIKKOR(マイクロニッコール)』と呼ばれています.”マイクロ”ニッコールという名称の理由は以下のとおり.

「マクロレンズ」は社会的に認知された近接撮影用レンズの一般名称です。では、「マイクロレンズ」はどうですか?学術的にはどちらが正しいのでしょうか?なぜ当時の開発者は近接撮影用レンズに「マイクロ」の冠を付けたのでしょうか?そこには厳密性を重んじた当時の開発者たちの思いがあったのです。

マクロ写真の定義を古い写真用語辞典で引くと「原寸大以上の倍率で撮影する写真」と定義されています。したがって、マクロレンズは顕微鏡のような拡大光学系を指すのです。しかし、S型カメラの時代では、近接撮影用レンズは、せいぜい撮影倍率1/2倍から等倍までの縮小光学系です。したがって、マクロレンズ(=拡大倍率で撮影できる光学系)ではないのです。

当社は他に立派な拡大光学系(顕微鏡等)を開発・販売していました。当時の開発者は、はっきとしかも正確に区別をしたかったのです。開発者たちは厳密な「定義」を良しとし、「売りやすさ」に背を向けました。

第二十五夜 Ai Micro Nikkor 55mm F2.8 (前編)より引用

初のマイクロニッコールは,Nikon S用に開発された5センチf3.5のレンズ.1956年に発売されました.現代のレベルで見ても驚異的な解像力を誇る名玉だそうです.この名玉をベースに,一眼レフのFマウントに対応して1961年に発売されたのが『マイクロニッコール 5.5センチ f3.5』.

この初代の光学系をそのままに,自動絞り機構を搭載して1963年に発売されたのが『マイクロニッコールオート 55mm f3.5』.それから1970年に名称変更して『マイクロニッコール Pオート』,1973年にはマルチコート化されて『マイクロニッコール P・Cオート 55mm f3.5』へと進化していきました.1975年の『newマイクロニッコール 55mm f3.5』で筒型のデザインに変更され,1977年にはAi対応となりましたが,基本工学系は1961年の発売当時を継承しています.

Nikon Z6(初代)に『AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S』を装着.

こういった歴史のもと,本記事で紹介している『Ai マイクロニッコール 55mm f2.8』は,1980年に登場したレンズ.当時最新の光学設計とf3.5時代の膨大なノウハウによって,半絞り分の大口径化と高い描写性能を両立.レンズ構成は,5群6枚のガウス型が採用されています.翌1981年には『Ai マイクロニッコール 55mm f2.8S (最後に「S」が付く)』になりました.『Ai マイクロニッコール 55mm f2.8S』は数年前まで生産されていた40年近くのロングセラーモデル.

ニコン『AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S』作例 #夕日 #植物 #野花 #スナップ

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〈了〉

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