カメラ,特に交換式レンズのカメラをはじめると,「前玉」「後玉」「名玉/銘玉」という言葉を見かけるようになります.カメラの関連用語ではレンズのことを「玉(たま)」と呼びます.
これはレンズが球面であること,またガラス玉から連想しやすいことが由来しています.
「前玉」や「後玉」以外にも,「単玉」「長玉」などの言葉も使われるため,今回はカメラ関連用語の「玉(たま)」の読み方について解説していきます.
前玉,後玉,単玉,名玉(銘玉)の読み方
カメラの関連用語で,レンズのことを「玉(たま)」と呼びます.レンズ全体のことを指す場合もあれば,レンズの一部のこと,またはレンズの特徴を表すために「玉」を使うこともあります.
カメラ初心者にとっては,やや複雑です.
レンズ全体を表現する時に使う「玉」
- 玉(たま)…レンズそのもの
- 単玉(たんだま)…単焦点レンズのこと
- 長玉(ながだま)…望遠レンズのこと
- 短玉(たんだま)…広角レンズのこと
このように,レンズ全体を表現する時に使われる「玉」には上記4種類があります.単焦点レンズを表現する「単玉(たんだま)」と広角レンズを表現する「短玉(たんだま)」は発音が同じなので使い分けには注意が必要です.
以前はレンズが1枚(1群1枚)のものが単玉と呼ばれていましたが,時代の流れとともに単焦点レンズの呼び方に変わっていったそうです.
レンズの一部を表現する時に使う「玉」
- 前玉(まえだま)…レンズ本体の前面レンズのこと
- 後玉(あとだま)…レンズ本体の後面レンズのこと
カメラのレンズは複数枚のレンズで構成されています.レンズ本体を外から見たとき,前面のレンズのことを「前玉(まえだま)」,後面のレンズ(カメラ本体/マウント側)のことを「後玉(あとだま)」と呼びます.
前玉と後玉は,汚れた時など清掃することが比較的簡単です.
用語としては「レンズの前玉が汚れたので清掃しよう」「レンズの後玉に指紋が付いてしまった」といった使い方をします.またレンズを修理に出すときなども「レンズの前玉に傷が入ったので交換をお願いします」のような伝え方をするとよいでしょう.
レンズの特徴を表現する時に使う「玉」
- 名玉/銘玉…素晴らしいレンズ,歴史に名を残すようなレンズ
- 迷玉/クセ玉…写りに独特の癖のあるレンズ
オールドレンズなどでよく使われる表現として,「名玉」「銘玉」「迷玉」があります.「めいだま」「めいたま」「めいぎょく」のどれで読んでも,特に問題はありません.
単玉や前玉の考えた方からだと「めいだま」と読むのが一般的かと思いましたが,「めいぎょく」と読む人の方が多いようです.特に厳密なルールは無いようなので,自分の読みやすいものを選ぶとよいと思います.