『幸せな未来は「ゲーム」が創る』(ジェイン・マクゴニガル著:早川書房)という本を読んでいます。
この本で「ボーンデジタル」という言葉が使われています。(第7章〜学校はなぜもっとゲームのように機能するべきなのか〜)
初めて聞く言葉で気になり意味をネットで調べてみたのですが、↑の本で使われている言葉の意味と、日本で使われている「ボーンデジタル」の意味とは少々内容が異なるようです。
「ボーンデジタル(born digital)」とは!?
日本では、「ボーンデジタル」という言葉は以下のような意味で使われています。
《bornは生まれつきの意》初めからデジタルデータとして作成されたコンテンツ。主にデジタルアーカイブの分野で使われる用語で、古文書・書籍・絵画・写真・レコード・フィルムといったアナログ素材をデジタル化したデータではなく、作成された時点ですでにデジタルデータとなっている文書・画像・音楽・動画などを指す。
引用:コトバンク「ボーン‐デジタル(born digital)」より
これとは異なり、『幸せな未来は「ゲーム」が創る』での「ボーンデジタル」は以下のような意味で使われていました。
今日の「ボーンデジタル」の子どもたちー1990年以降に生まれた、インターネットとともに成長した最初の世代ーは、上の世代とは違ってゲームを心から必要としています。
『幸せな未来は「ゲーム」が創る』181ページより
彼らのほとんどが、生まれたときから高度なゲームや仮想空間に簡単にアクセスできる環境で過ごしてきており、したがって深い没入や能動的な参加を当たり前だと思っています。ゲームが与えくれる強烈でポジティブな高揚感を知っており、それを感じていない時は、退屈し、イライラします。
日本で使われている「ボーンデジタル」という言葉には、作られた時点(生まれた時点)でデジタルデータだったコンテンツやアーカイブ…といったような意味やニュアンスが含まれます。
それに対してぼくが読んだ本の「ボーンデジタル」は、デジタルネイティブ(生まれたときからデジタル環境が当たり前の世代)と同じような意味で言葉が使われています。
今後の「ボーンデジタル」という言葉の使われ方
今回紹介した『幸せな未来は「ゲーム」が創る』は、今テレビやネットで注目されている落合陽一さんの推薦図書です。(詳しくはNewsPicksマガジン Vol.2を御覧ください)
今後は、デジタルネイティブ的な意味での「ボーンデジタル」という言葉が日本でも普及していくかもしれません。
SourceNote
幻冬舎 (2018-09-20)