音楽1曲の値段がペットボトルの水より安い時代,写真の値段も同じように下がり続けているのだろう.#短文雑筆

Photo : SMATU.net

先日観た WEEKLY OCHIAI の『小室哲哉が築いた時代とこれからの音楽』の中で興味深い会話があった.小室哲哉がヒットを飛ばしていた1990年代は,音楽の価値が一曲1,000円程度だった.それが今は3円くらいに変化しているという話だ.

「980円で300曲くらい月で聞く人にとっては〜」という文脈で語られているが,小室哲哉が「今の音楽はペットボトルの水より安い」と語っていたことが,個人的にとても印象に残った.

確かSpotifyが日本でサービスを開始したのが2016年.Spotify,Apple Music,Amazon Musicなどのストリーミング配信が日本でも当たり前になって以降,人々の音楽とのふれあいかた,消費のしかたは徐々に変わってきている.とても面白い対談なので,興味がある人はぜひチェックしてみてほしい.

リンク:WEEKLY OCHIAI『小室哲哉が築いた時代とこれからの音楽』2022年4月27日 公開

同じように,写真一枚の値段も下がり続けているのだろう.

今では世界中の人々がスマートフォンで写真を撮っていて,2018年に撮影されて写真の総数は1.6兆枚にも上るらしい(日経電子版の記事より).東京商工リサーチによれば,写真業界(現像など写真業界410社)の売上高は2019年度でおよそ1,820億円.直近2年間で売上高は,約1割落ち込んでいる.

デジタル技術の進歩で「お得感」は膨らんだ。例えば写真。スマートフォンの普及で写真の枚数は15年前の20倍、年1.6兆枚になった。撮影は無料で共有も簡単。便利になったのにカメラや現像は要らず、むしろGDPは減る矛盾が広がる。

引用:LINEの利用価値300万円? GDPに表れぬ豊かさ(日経新聞電子版)

現像など写真業界410社の2019年度(2019年4月期-2020年3月期)売上高は1,820億5,300万円(前年度比4.5%減)で、直近2年間で売上高は約1割落ち込んでいる。

引用:写真撮影や現像など「写真業界」動向調査(東京商工リサーチ)