ネットや新聞の記事で「フォトハラ」という言葉を見かけるようになりました。
「フォトハラ」とは「Photo Harassment(フォトハラスメント)」の略称で、そのまま翻訳すると「写真を使った嫌がらせ〜」といった意味です。
スマートフォンの発明やSNSの普及といった、様々な時代背景から「フォトハラ」という言葉が最近使われるようになっています。
この記事では、新種のハラスメント『フォトハラ』について紹介しています。
『フォトハラスメント(フォトハラ)』とは?!
「◯◯ハラスメント」と聞くと、「セクシャルハラスメント(セクハラ)」「パワーハラスメント(パワハラ)」など代表的なハラスメントが頭に浮かぶと思います。
比較的新しいと感じるのは、「エイジハラスメント」や「マタニティハラスメント」といったところでしょう。
これらの「〇〇ハラスメント」は他にも多数存在しており、30〜40種類程度あるとも言われています。
『フォトハラ』とは、フォトハラスメントの略称で、写真を使ったハラスメント(嫌がらせ・不快にさせる、といった意味)のことです。
他人が写り込んだ写真を無断でSNSに公開するなどの行為が、フォトハラスメントとして問題視されるようになっています。
写真には、非常に多くの情報が含まれています。
一枚の写真から住んでいるエリアや居場所などを特定できる場合もあるので、自分以外の人が写っている画像を安易にネット公開するのは控えましょう。
『フォトハラ』が生まれた時代背景(の考察)
Twitter、Facebook、Instagramなど大手SNSは、あっ言う間に情報が拡散し一度拡がると画像の削除はほぼ不可能。
Facebookには「タグ付け」と呼ばれる機能があり、許可なくタグ付けしてしまうと相手にとって都合の悪い写真もタイムライン上に公開されてしまいます。
タグ付け機能を使用する前には、必ず相手の許可を得るようにしましょう。
個人的には、以下のようなテクノロジーの発展や時代背景もあって、フォトハラという言葉が生まれ普及しつつあると考えます。
- Facebook、Twitter、InstagramなどSNSの普及
- スマホの発明により写真を手軽に撮影できる環境
- 多くの事柄がハラスメントとして問題視されやすい時代
「フォトハラ」しないために注意すべきこと
他のハラスメントと同様で難しいのが、『相手が不快と感じたらフォトハラになってしまう』ということです。
ひどいケースだと、プライバシー侵害・肖像権侵害として損害を請求される場合もあるようです。
くれぐれも、相手の許可なくネット上に写真を公開しないようにしましょう。
『フォトハラ』しないための3つのポイント
スマホとSNSの普及によって、写真を撮影→ネットでシェアするといった行為が、日常的に行われるようになりました。
知らず知らずにうちにフォトハラしなよう、以下の3つの点には特に注意しておきましょう。
- 許可なく他人が写った写真を公開しない
- 位置情報と写真を紐づけしない
- 無許可で「タグ付け」機能を利用しない
必要ない場合はネット上での公開は極力控え、どうしても写真を使いたい時は本人の許可を得る習慣を身につけましょう。
また、画像を編集したりモザイク加工するなどして、人物が特定できなような処理を心がけるのも大切です。
フォトハラの具体例
フォトハラとなる可能性のあるのは、以下のようなケースです。
- 飲み会やカラオケで撮影した写真を、酔った勢いでSNSでシェアする
- 旅行先で撮影した写真を相手の許可なくタグ付けする
- 友人と一緒の写真をブログに貼り付ける
- 子どもたちの写真を学校のホームページやブログに公開する
これらのケースは、投稿者に悪意がなくてもトラブルに発展する事例が確認されています。
フォトハラは代表的なハラスメントとして定着するのでしょうか?!
グーグルで検索してみたところ、セクハラ(またはセクシャルハラスメント)のヒット数は合計でおよそ1760万件、フォトハラ(またはフォトハラスメント)は合計でおよそ47万件という結果でした。
検索件数の内訳
- セクハラ…約1720万件
- セクシャルハラスメント…約40万件
- フォトハラ…約7,760件
- フォトハラスメント…約458,000件
まだ他のハラスメントと比較すると、情報は少なく認知度は低いように感じます。
しかし、グーグルトレンドのデータによると「フォトハラ」は、2017年後半くらいから頻繁に検索されるようになってきています。
今後は代表的なハラスメントとなる可能性も高いので、ネットやSNSを頻繁に利用する人はフォトハラに関する知識を付け早めに対策を取るようにしましょう。
グーグルトレンド「フォトハラ」の検索データ(過去5年間)