『孤島パズル』有栖川 有栖著,登場人物解説と人物相関図 #読書ノート #ネタバレ無し

『孤島パズル』有栖川 有栖著, #読書ノート #ネタバレ無し

古典にしても,最新作にしても,名著と言われるミステリー小説を読むことは最高のエンターテインメントだと思う.これまで沢山のミステリー小説を読んできたけれど,『孤島パズル』(有栖川 有栖著)はそんなミステリー小説の名著の中の一つだった.

『孤島パズル』という名前のとおり、この小説は所謂クローズドサークルもので,外界から閉ざされた環境で事件が起こる.有栖川 有栖のデビュー作『月光ゲーム』に続く江神 二郎が探偵役のシリーズ作品で,本作『孤島パズル』とシリーズ3作目の『双頭の悪魔』は特に人気が高い.本作は解説含めて402ページと『双頭の悪魔』に比べると短い作品なので,有栖川 有栖作品の入門書としても適していると思う.週末のまとまった時間などを読書に充てれば,読むのが速い人は2日もあれば読了できるだろう.

ここで,裏表紙から『孤島パズル』のあらすじを抜粋しておく.

南の島に浮かぶ嘉敷島に十三名の男女が集まった.英都大学推理研の江神部長とアリス,そしてマリアも島での夏休みに期待を膨らませる.折悪しく台風が接近し全員が待機していた夜,風雨に紛れるように事件は起こった.滞在客の二人がライフルで撃たれ,無残にこときれていたのだ.無線機が破壊され連絡船もあと三日は来ない絶海の孤島で,新たな犠牲者が….犯人はこのなかに!?

あらすじからも分かるように,展開には緊張感があり,中だるみすること無く物語に引き込まれていく.また本作品には,ミステリー好きにはたまらない「読者への挑戦」があり,ネタバレなしで読めば,犯人当てを楽しむというミステリー小説の醍醐味もしっかりと用意されている.豊富な伏線も解決編では綺麗に回収されていくため,結末まで飽きることはないだろう.

有栖川 有栖作品は,ミステリー小説の巨匠として不動であるエラリー クイーンの作品と似ている部分がある.登場人物のキャラクターやプロットの緻密さなどだ.ミステリー小説ファンで未読の方であれば,必読の一冊.最後に,登場人物相関図を添えておくので,これから読む人は読書のお供にどうぞお役立てください.

登場人物解説と人物相関図

<了>

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