Mar.15 2023 SnapPhoto.宮崎光学 MS-OPTICS VARIOPRASMA f/1.5 50mm 作例

使用しているレンズは宮崎光学『 MS-OPTICS VARIOPRASMA f/1.5 50mm』(カメラはNikonのZ6).

VARIOPRASMA f/1.5 50mmは,P.RUDOLPH(パウル・ルドルフ)が1922年に開発した『KINO・PRASMAT 1.5/50(レアなシネ用レンズで非常に高額』の描写をコンセプトに設計されているレンズ.

独特でソフトな描写が特徴で,良い意味でのクセ球的な写りが楽しめる.レンズの前にリングがついていて,P6〜P2へ回しSoftレベルを変えられる仕様になっている.

P6に合わせるとKINO・PRASMATのような球面収差のふくらみが得られ非常に柔らかな描写をするので,僕は常にP6で撮影するようにしている.

さらに,この時期は,昼間でも開放で撮って遊んでいたので,盛大なフレアが入ったり背景がグルグルボケになっていたりと,レンズの特徴というかくせ球っぷりが上手くでていると思う.

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ただ,このレンズにはいくつか注意点もある.例えば,最短撮影距離が長いため被写体が近いときにはピントが甘くなる(または合わない).もちろんこれもVARIOPRASMA f/1.5 50mmの特性と言えば特性だが,撮影テクニックが必要になる場合もある.

その一方,夜のスナップ撮影などでは,開放F値1.5の明るさがとても役に立つ.暗いシチュエーションでも手持ち撮影が可能で,三脚なしで撮影を楽しむことができる.夜間光源の描写は独特で,柔らかく,かつ美しく描くことができる.

VARIOPRASMA f/1.5 50mmを使っていると,どうしてもその特徴的な描写に引き寄せられがちだが,そこから一歩踏み出して色々な表現にチャレンジするのも面白い.例えば,F値を5.6くらいまで絞ると開放とは全く別のレンズのような写りになる.P4〜2へ回し調整すれば,よりクリアな表現が可能になる.1本のレンズでこれまで多種多様な表現を楽しめるのはこのレンズの利点だろう.

僕自身も,このVARIOPRASMA f/1.5 50mmというレンズを通して,写真撮影の面白さを発見できている.クセのあるレンズだからこそ,自分の撮影スタイルに合わせて使いこなせるようになると(まだまだ使いこなせてはいないが),新たな視点を見つけ出すことができるのだと思う.

これからもこのレンズで様々なシーンを切り取りながら,写真の楽しさを求めていきたいと考えている.

<了>

SourceNote

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