以前から気になっていた本,『誰のためのためのデザイン 増補改訂版』を購入した.
第1章はドアについての記述からはじまる,ドアはこれ以上ないほど簡単でなければならない.押すべきか,引くべきか.スライドタイプなら,左からか,右からか.ドアのデザインは,どう開け閉めしたら良いのか,サインなしでも解るようになっていないといけない.
ドアのデザインは,どう開け閉めしたらよいのかが,サインなしでも,もちろん試行錯誤しなくても分かるものでなければならない.
『誰のためのためのデザイン』(増補改訂版)2ページより引用
良いデザインにおける重要な特性は2つあって,「発見可能性」と「理解」らしい.発見可能性とは,どういう行動が可能か,どの部分を動かせばよいのかをすぐに見つけ出せるということ.理解は,それが何を意味しているのか,どんな使い方をするのか,ユーザー側が簡単に分かるということを指す.
ドアで例えると,取っ手を握って引けばドアが開く.または,自動ドアのボタンを押せば,ドアが勝手にスライドして中に入ることができるのが分かる.ということになる.
何気ないことかもしれないけれど,モノづくりやデザインの本質をついた考え方だと思う.世の中は少し,複雑になりすぎているのかもしれない.
<了>
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