『太陽の鉛筆【新編】』東松 照明著,赤々舎.偶然にも新品を定価で入手することができました.#写真についての覚書

Photo : SMATU.net

以前から「定価で買えるなら,本棚にお迎えしたいなぁ」と願っていた,東松照明の写真集『太陽の鉛筆【新編】』を,偶然にも書店で見つけた.そして,数分後にはレジでお会計を済ませていた.

定価は9,000円(+税)だが,Amazonなどではすでに定価以上のプレミアム価格で取引がされている.ジュンク堂書店のような大型の本屋さんでも在庫は少なく,購入した日に興味本位で調べてみたら,全国で9点ほど残っているようだった.新品を適正価格で手に入れたい人は,早めに購入することをおすすめしておこう.

長崎次郎書店,ここに行くと素敵な本とであうことができる.

今回入手できたのは,東松照明の『太陽の鉛筆』の新編で,2015年に赤々舎から発行されているもの.東松照明の最高傑作とも言われている無印の『太陽の鉛筆』は,およそ40年前(1975年)に初版が発行されており,この新編はそれを復刻した写真集ということになる.

『新編 太陽の鉛筆』は,『太陽の鉛筆 1975』『太陽の鉛筆 2015』の2冊がセットになっている.1975の方は,絶版となっている初版の『太陽の鉛筆』を構成や順序は変えずに新たに書籍化されたもの.一方で2015は,『太陽の鉛筆』以後の作品から103点の写真が編集されているものになる.

新編の『太陽の鉛筆』は,1975と2015の2冊セット.
写真だと分かりにくいが,クリアケースに入っている.

写真史の本などを読んでいると,東松照明の名前は必ず出てくるので,その代表作と言われている『太陽の鉛筆』を買うことができてよかった.そういえば,森山大道の本にも東松照明の名前は何度もでてきていた.きっとそれらの影響もあって,東松照明の写真集に食指が動くようになったのだろう.

それにしても赤々舎は,少し前に購入したトルボットの『自然の鉛筆』も発行していたりと,貴重な写真集を出版してくれる素晴らしい会社だと思う.これからも,写真文化を伝えるための良い写真集を世に出し続けてほしいと感じている.

〈了〉

『MAGNUM Dogs』も見つけたので,ついで買い(といってもこちらも良い作品)してしまった.

SourceNotes

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