Notion(ノーション)は,アプリそのものが自由度の高い設計になっています.そのためNotionを使いはじめると,「最初は何をすればよいのだろう」となってしまうことがあります.
そこでオススメするのが,「inboxに気になることを収集する」という作業です.inboxは「インボックス」と読みます.未処理の書類を入れておくケースがこう呼ばれることから,ウェブやデジタルツールでも使われている用語です.
inbox: インボックス,未決箱,未処理書類入れ.未処理の書類を入れておく箱(ケース)のこと.
Evernoteやタスクツールを使ってきた人は,聞き覚えのある言葉だと思います.Notionでもアカウント作ると,いくつかのデータベースとともにinboxがデフォルトで存在しています.
Notionをはじめたら,まず『inbox(気になることを収納する場所)』に情報を集めよう.
Notionをはじめて「最初に何をしていいのか分からない」という場合は,このinboxに気になっていることを収集しましょう.
タスク管理の概念の1つに「GTD」と呼ばれる考え方があります.ここでは詳しい説明はしませんが,タスクをあるルールに従って整理し,ストレスフリーな状態を作り出すテクニックのことです.「Getting Things Done」の頭文字をとってあります.
このGTDの最初のステップが「収集」という作業です.GTDでは,収集の作業を行う際に「気になることをすべてinboxに入れてしまう」といったステップがあります.GTDは大きく以下の5つの流れで進めますので,気になる人は「GTD やりかた」などで検索してみてください.
- 気になることすべてを1箇所に収集する
- それぞれの意味と何をすべきかを明らかにする処理を行う
- その処理の結果を整理する
- それらの行動の選択肢をレビューする
- 選んだ行動を実行する
ということで,Notionで何をしていいか分からない場合,気になっていることinboxにひたすら放り込んでいく作業をしてみると,使い方が見えてきたりします.「気になっていることって,具体的に何??」という人は,以下のリストを参照にしてください.
- タスクやプロジェクト
- やりたいこと(やるべきこと)
- 仕事の資料
- 保管しておきたいデータ
- 読みたいニュースのリンクや本の情報
- 家族やペットに関すること
- お金に関すること
- 欲しい物リスト
- 会いたい人,他人との約束事
- 行事,記念日,イベント
- 勉強したいこと,習い事,旅行
こんな感じで,どんどん思いついたことを,テキストでも写真でもデータでも,形式は何でもいいのでinboxに収集します.そうすると,inboxに沢山の情報が追加された状態になります.
収集を行うときのコツは,まとまった時間を確保してから着手すること.一度収集をはじめると,想像以上に時間が必要なことが分かります.通常で1時間前後,長い人だと3時間以上かかることもあります.中断すると効率も落ちるため,最低でも1時間は確保してから着手しましょう.
集めた情報をNotionで管理する
Notionのinboxが一杯になったら,次は集めた情報を分類したり整理します.収集の段階では,何も考えずに情報を追加していくだけだったので,ここからが考えながらNotionで整理していくイメージです.
Inboxに放り込んだ情報を,以下のことを意識しながらまとめていきます.
- TODOリスト/スケジュールで管理する
- 資料/情報として管理する
- プロジェクト/カテゴリーで管理する
- データーベースとして管理する
タスクのような項目は,Notion上にTODOリストやカレンダーを作って管理しましょう.「Notion タスク管理」「Notion カレンダー」で検索したら,沢山ノウハウが見つかります.
レシートや領収書などの情報,見積書や明細書などもスキャンして収集している場合は,それらも1つのページを作り管理するとよいでしょう.
また旅行や仕事の企画などは,プロジェクトとしてひとつのページやカテゴリーで管理すると上手くいきます.Notionはページどおしの紐付けや関連性が作りやすいため,プロジェクト管理にも向いています.
最後にNotionの強みである,データーベースとしての情報管理です.
ぼくの場合,登録しているサブスクリプションや持っている本をデーターベースで管理しています.Notionのデーターベース管理はとても楽しいので,慣れてきたらデーターベースづくりにも挑戦してみるとよいでしょう.
まとめ: Notionをはじめたら,inboxに気になることを集める.
Notionを登録して,何から初めてよいか分からない時は,頭の中にある気になることをinboxに収集しましょう.ということを書きました.
Notionは柔軟性の高い設計をしているので,比較的どんな運用にも対応できます.その反面,こういったツールに慣れてない人はとっつきにくいと感じてしまいます.
まずは身近にあることを管理してみて,その後で徐々にNotionに使いこなせるようになっていくと良いと思います.
〈了〉