【MITテクノロジーレビューより】必読、クックCEO独占インタビュー

Apple Worldwide Developers Conference 2016


本記事は、SMATUのオリジナル記事ではなく「MITテクノロジーレビュー」の記事を元にしたごくごく私的なコラムです。

内容が気になる方は、当サイトの内容はすっ飛ばして…文末にあるSourceNoteより、本記事を御覧ください。

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2017.04.19


クックCEOの独占インタビューよせて

Interview with microphone

Hand holding a microphone conducting a business interview or press conference PHOTO: iStock by Getty Images

時がすぎるのは早いもので、Appleの指揮をクックCEOがとるようになって6年が経ちます。

カリスマ性があったスティーブ・ジョブズと対象的な方なので、今でもジョブスと比較され批判もされていますが僕はクックさんのことも好きです。

記事の冒頭では

  • ジョブスと比べて将来性を示しきれていない
  • イノベーティブな新製品を生み出していない
  • iPhoneのロック解除問題に抵抗したこと

などを、クックCEOが批判されている原因としています。

しかしクックCEOになってからAppleは、超高収益を記録し膨大なキャッシュ(現金)を積み上げ続けています。
その額はなんと、2570億ドル。

少し前にAppleの共同創業者である、スティーブ・ウォズニアック氏も「Appleは2075年まで、圧倒的な資金を武器にして生き残るだろう」と予測しています。

それほど、今のAppleの持つ膨大なキャッシュは凄いということです。
そしてその功績には、クックCEOの貢献も大きいということ。

さて、そろそろ本題にいこうと思うのですが、

このインタビューは2017年6月9日、マサチューセッツ工科大学卒業式の式辞に先立ち、キャンバスを訪れていたクックCEOに対してMITテクノロジーレビューが行ったものです。

「人工知能」「製品開発」「社会貢献」などに対し、Appleはどのように考え、どのように取り組み、そしてどのような成果をあげているのでしょうか?

長い前置きとなりましたが…必読のクックCEOのインタビューをどうぞ。

Tim Cook’s MIT Commencement Address 2017

インタビュー後、MITで行われたスピーチはこちら。



クックCEO独占インタビュー:テーマ1『人工知能』

abstract brain tech computer intelligence design concept background

最初のテーマは先日のWWDCでも多くの議論がかわされた人工知能について。
「人工知能」というキーワードは、ここ数年ネットニュースや書籍などでも日常的に見かけるようになっています。
現在、もっともホットなテーマとも言えるでしょう。

クックCEOは人工知能については、ある種の不安を抱いているそうです。

テクノロジーが飛躍的に進化するとき、テクノロジーは人間に奉仕するべきでその反対ではないという事実を、一部で見失ってしまうリスクがあると思うのです。
現段階でもそのような複数の例を見かけます。

とインタビューで話しています。
具体的には、昨年から問題視されているフェイクニュースを例にしています。

みんな拡声器を得たようなものです。異なる意見を持つ人を指しているわけではありません。
なぜなら、異なる意見を持つことは民主主義にとって非常に重要だと思うからです。
こういった例ははさまざまな場所で発生し、社会をかなりの緊張状態に陥れています。

インタビュアーの、「人工知能に関してアップルは、グーグルやアマゾン、マイクロソフトなどの後塵を拝している」という指摘に対しては、

他の企業は未来に起こることを話しているが、Appleは現時点(または年内)に製品化できることにしか話さない。

と答えています。

クックCEO独占インタビュー:テーマ2『製品開発』

Fixing Mobile phone

人工知能の話から、インタビューは製品開発にテーマを移します。

Appleの製品(とくに今のiPhone)には、機械学習が非常に多く組み込まれているとクックCEOは話しています。

今日、(アイフォーンには)非常に多くの機械学習が組み込まれています。
それでも「ああ、これが機械学習か」などとまったく気づかれません。

〜中略〜

テクノロジー業界の人は気にしますが、消費者は違います。
消費者はちゃんと機能する製品が欲しいだけなのです。

iPhoneに組み込まれている機械学習の例は沢山ありますが、代表的なものは以下のとおりです。
iPhoneを使っている人であれば、「ああ、これも機械学習か」と気づいたのではないでしょうか!?

  1. ユーザーの使い方を学習してバッテリーマネジメントを行なう
  2. ユーザーの好みを学習してオススメの曲をApple Musicで表示する
  3. 写真アプリの画像認識が使うほど精度が上がる

↑は、iPhoneに組み込まれている機械学習の一例です。
機械学習と人工知能について、筆者なりに過去記事でも解説しています。

興味がある方は、ぜひご参照ください。

人工知能ブーム、実は今のブームは3回目って知っていましたか!?

2017.06.04

クックCEOは、インタビューの中でAppleは非常に多くの雇用を(特に米国内で)生み出していると語っています。

ゴリラガラスで有名なコーニング社(Corning)のケンタッキー工場での事例や、iPhoneに利用されている多くの半導体装置が米国の様々な州で製造されているとアピールします。

Appleは、米国内だけでも5〜6万人程度の雇用を創出していことも強調。
トランプ政権が、アメリカ国内での雇用創出を推進していることに対しても、色々と思うことはあるのでしょう。

ガラス製品メーカー、コーニング(Corning)のケンタッキー工場でガラスを生産しています。
アイフォーンには非常に多くの半導体が組み込まれており、さまざまな州で生産されています。
半導体製造装置から最後の組立工程にいたるすべての製造工程で使われる設備となると、実際のところ、24〜36の州で作られています。

クックCEO独占インタビュー:テーマ3『社会貢献』

Colorful balloons

インタビュー後半はSwiftによるプログラミング教育から、社会貢献へと話題が移行。

Appleは現在、アラバマ、ヒューストン、テキサス、オハイオなどで、現地と提携しアプリ開発の促進を行っています。
また学校教育にプログラミングを導入すべきと考えており、語学教育と同様に子どもの頃からカリキュラムにすべきだとクックCEOは言います。

公立学校や私立学校のどのような子どもにとっても、コーディングは必須だと堅く信じています。
それも、1年だけ学べばいいわけではありません。
はしごを登るように、毎年新しいことを少しずつ学ぶ語学などの授業と同じように学ぶべきです。

Appleは数年前に「100%再生可能エネルギーで会社を運営する」と公約を発表しました。
そして現在では、世界のAppleの施設の96%が再生可能エネルギーで運営されているそうです。
(Appleにとって1〜2位の市場である米国と中国では、すでに100%を達成しています)

アップルは、100%再生可能エネルギーで会社を運営すると数年前に公約しました。
今のところ、世界のアップル施設の96%が再生可能エネルギーで運営できるようになったことを誇りに思っています。

インタビューの最後は、テクノロジー業界で働く女性が非常に少ないことについての問題がテーマです。

コーディング(プログラミング)の仕事は、男性が行なうものというレッテルが貼られてしまい、コーディングを行なう女性はどんどん少なくなっています。
Appleの新卒採用でも、女性の割合はやはり少ないそうです。

基本的な解決策を(早期教育も含め)人々全体に対して実行することです。
それは可能です。率直に言って、やらなければなりません。
ジェンダーの多様性が著しく良くなるように改善しない限り、テクノロジー業界は全米トップ産業ではなくなるでしょう。

クックCEOは、自身が同姓愛者であることを公表しています。

テクノロジー業界のジェンダー問題についても真剣に考えており、将来的に性の多様性の問題が改善しなければIT業界が産業のトップであり続けることは難しいと考えているようです。

iPhone使って無くても、ぜひ一読ください。

ということで、後半や記事の要約みたいになってしまいましたが、とにかく必読の良インタビューとなっています。
iPhoneユーザーでなくても、テクノロジー業界に興味があればぜひ元記事を読んでみてください。

Steve Jobs’ 2005 Stanford Commencement Address

そして、伝説のスピーチはこちら。
本当に、何回聴いても…学ぶべきことばかり。

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SourceNote


Apple Worldwide Developers Conference 2016