【スマホ時代のデジタルマナー】悪影響はあるのか!?機内モードとマナーモード編

スマホ時代のデジタルマナーの第3回目。
今回は「スマホ時代の機内モードとマナーモードの使い分け」がテーマです。

第1回目:【スマホ時代のデジタルマナー】実は危険!? 歩きスマホ編
第2回目:【スマホ時代のデジタルマナー】食事中のスマホ編

情報過多のスマホ時代

携帯電話からスマートフォンへ切り替わり、私たちは非常に多くの情報に触れるようになっています。

数年前から“キュレーションの時代 ”と言われており、SmartNewsやグノシーなどのニュースアプリの利用者も爆発的に増えました。

参考:キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

ニュースをテレビではなく、スマートフォンで見る機会が増えたという人も多いのではないでしょうか?



情報過多になることにより、毎日多くの情報がスマホから通知されます。
アプリは基本的に通知を設定することを推奨していますので、放っておくと毎日100件以上簡単に通知が来るようになってしまします。

その為、私たちは移動中でも常にスマホをチェックし情報に触れたり、SNSに返信したりするようになってしまっています。

携帯電話の時代は、基本的に公共の場(職場や多くの人が集まる場所)ではマナーモードにしておけばOKでした。
また特殊な環境下(医療機関は飛行機内など)では、原則携帯電話の利用は制限されていました。

情報過多のスマホ時代も、その常識を当てはめてたままで良いのでしょうか?

スマホ時代における新常識と、機内モードとマナーモードの使い分けついて考えてみましょう。

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スマホの電源を切るべき場所

地下鉄などの公共交通機関を利用すると、「優先席付近では携帯電話の電源はお切りいただきますように〜」とよくアナウンスされます。

これはペースメーカーなどの医療機器に対して、携帯電話の電波が悪影響を及ぼす可能性があることからはじまったマナー放送です。

また飛行機に乗ると、離着陸時に「電波を発する電子機器は電源をお切りになるように〜」と同じようなアナウンスがされます。

こちらも、大量の電波が飛行機の電子制御に影響を与えることから始まったルールです。

よって、一般的には

・電車やバスなどの優先席付近
・飛行機の離着陸時

には、携帯電話やスマートフォンの電源は切ることがマナー(一般常識)とされています。

しかし、約15年前に実施されたこれらの調査結果は技術革新の進む現代にも適用されるのでしょうか?

詳しく見ていきたいと思います。

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スマホは本当に悪影響を及ぼすのか??

医療機器へ実際の影響は!?

総務省では、平成12年度から「電波の医用機器等への影響に関する調査」を(社)電波産業会に委託して実施しており、その当時行われた調査結果がこれらのマナーの根底にあります。

しかし総務省ではこの調査を定期的に行っており、最近利用される3G以降の通信方式では医療機器への影響はほとんど無いと調査結果に改定を加えています。
(※2G方式の通信は現在は行われていない)

出典:電波の植込み型医療機器等への影響の調査研究(総務省HP)

よって、現代のスマートフォンや携帯電話は優先席付近で利用しても医療機器への影響はほとんど無いということになります。

また調査はかなり過酷な環境下のもと実施されており、一般的なスマホや携帯電話の利用においてペースメーカーへの影響が原因による事故の報告などはあがっていません。

現代では、医療機器への影響を懸念してスマホの電源を切る必要は特に無いということになります。

飛行機への影響は!?

飛行機への影響はのどうでしょうか。

2014年8月31日までは、飛行機のドアが閉まってからは電波を発する電子機器は電源をオフにすることが義務付けられていました。

2014年9月以降はこの規制が緩和され、電波を発しない状態であれば離着陸時の扉が閉まった状態でも利用が可能となりました。

機内モードにしていれば、iPhoneで音楽を聴いたりKindleで電子書籍を読んだりしても大丈夫ということです。
出典:飛行機内のスマホ解禁 どこまで使っていいの?

さらにはJALではSky Wifiというサービスもはじまり、フライト中でもWi-Fi接続が可能になりました。

ANAスカイマークでも現在は整備が進んでおり、今後この流れは加速し飛行機でのネット環境はどんどん良くなることが予測されます。

以上のことから、2016年時点での通信技術・法令での観点からは優先席付近や飛行機機内におけるスマートフォンの利用は特に問題ないということになります。

(飛行機の離着陸時や、超満員状態での優先席付近は不可)

正しいマナーモードと機内モードの使い分け

具体的な利用シーンと細かい使い分けをご紹介します。

ファッションと同様にTPOに応じて、マナーモードと機内モードを使い分けるように心がけましょう。

【マナーモードで良い場面】
・映画館
・人と合う時
・カフェやレストラン
・イベント会場、コンサート会場
・移動中のバスや電車の中
・会社のラフな打合せ

【機内モードが好ましい場面】
・優先席付近
・病院、医療機関の中
・飛行機の離着陸時
・重要な社内会議

スマホの悪影響についての最後と矛盾しますが…
一般的にはスマートフォンが、医療機器や飛行機の計器に未だに悪影響をおよぼすと信じている人は少なくありません。

この記事を書く際にリサーチを行いましたが、ペースメーカーや飛行機の計器に対して悪影響があると思っている人も実際たくさんいらっしゃいました。

正しい知識と思いやりある対応を

優先席付近での利用に対して、直接注意を受けた人からも話を聞くことができました。

その人は正しい知識を持ったうえで、バスの中でスマートフォンを利用してニュースを見ていました。

すると、あるお婆さんから「お兄さん、バスの中では携帯電話は使っちゃダメなのよ。ペースメーカーに悪いから〜」と注意を受けたそうです。

スマホが医療機器に悪影響を与えないことを知っていましたが、その場ですぐに謝罪し利用をやめました。

なぜ反論しなかったのですか?と聞くと…
「正論で注意に対して反論しても、どちらも良い気分にはならないから〜」とおっしゃらていました。

事実はどうか?よりも、相手がどう感じるか?を大切にした素晴らしい対応だと感動しました。

正しい知識と思いやりを持ってスマホを使うことが、現代における最適な利用方法と言えるのではないでしょうか。

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