リチウムイオン電池の特性を知って、iPhoneのバッテリー寿命を伸ばそう

最近、水素バッテリーが注目を集めているようです。
参照:まさに最強。iPhoneを1週間持たせる水素バッテリーが開発される(GIZMODOより)

こちらの記事によると、実用化までおよそ2年程度が見込まれているようです。
iPhone7か8くらいで実現すると良いですね。

そんなiPhoneユーザーにはつきもののバッテリーの問題
バッテリーの特性を知り、愛用のiPhoneのバッテリー寿命を伸ばしましょう。

リチウムイオンバッテリーと“へたり”

iPhoneのバッテリーがもたなくなってくる原因に「バッテリーのへたり」があります。
バッテリーのへたりとは、iPhoneをつかっていくうちにバッテリーが劣化し初期よりも容量が減ってしまうことを指します。

バッテリーは充電すれば何度も使えると思い込みがちですが、使えば使うほど劣化していき最終的にはほぼ使えなくなってしまいます。
そういった意味では、バッテリーも消耗品です。
(Appleも有料でバッテリーの交換などを行ってくれるのは、バッテリーが消耗品だからです)

iPhoneにはリチウムイオンタイプのバッテリーが使われています。
以前多かった、“ニッケル水素タイプ”と比べると軽量で出力が高いうえに自然放電しにくいという特徴があります。

現在のスマホやタブレットには、ほとんどこのタイプが使われています。

リチウムイオンバッテリーの特徴を知ることが、iPhoneのバッテリー寿命を長くすることにつながるのです。

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iPhoneのバッテリーには2つの劣化パターンがある

リチウムイオンタイプのバッテリーが劣化していく原因は、主に2つです。
ひとつが「サイクル劣化」、もうひとつが「保存劣化」です。

サイクル劣化とは?
サイクル劣化とは、バッテリーが充電→放電を繰り返すうちに劣化していくことをさします。
サイクル劣化は、バッテリー内部の化学反応などが原因で起こります。

サイクル劣化は一般的に、「300〜500回程度の充電−放電を繰り返すと容量が約半分になる」といわれています。
※0%>>100%に充電すると1回とカウントされます。よって、50%>>100%×2度充電しても1回とカウントします。

これは一般的な使い方をした場合の1年〜2年に該当します。
同じiPhoneを1〜2年程度使っていると「なんか最近バッテリーがもたないなぁ〜」と感じるのはこのためです。

保存劣化とは?
保存劣化は、たとえバッテリーを利用せず放置していた場合でも進んでしまう劣化のことです。
一般的には、バッテリーを高温の環境で保存すると劣化が進みやすいです。

また保存劣化は、満充電時(100%)でも完全放電(0%)でも進んでしまいます。

以上のように、iPhoneのバッテリーはサイクル劣化と保存劣化により消耗していきます。
サイクル劣化を防ぐこと(あまり使わないようにする)は現実的ではないので、保存劣化をいかに防ぐかを考えていきましょう。

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対策(1):バッテリーの天敵「高温対策」をする

ひとつめの対策は、iPhoneを高温の環境にさらさないようにすることです。
この対策は非常に重要で、他の部品の劣化や故障の対策にもなります。

直射日光の強い屋外、窓辺での使用
空調の効いていない部屋に長時間放置する
真夏の車内に放置する
密閉されてたバックに入れる

といった、高温になりやすい環境での利用は極力控えるようにしましょう。

できれば熱のこもりやすいケースなどは使わず、なにも付けない裸のiPhoneがバッテリーには良いとされています。
着脱が簡単なケースにして、長時間使用するときはケースを外すのも有効な対策だと言えます。

リチウムイオンバッテリーにとって理想的な温度は、10〜30度です。
真夏と真冬の屋外は、バッテリーにとっては過酷な環境です。

対策(2):『80%充電』でバッテリー寿命をのばす

こちらの対策はあまり知られていないのですが、バッテリー残量を80%の状態で充電を止めるという方法です。
あるリチウムイオンバッテリーの実験では、「80%充電での使用を徹底することで、バッテリー寿命が1.5倍になった」という結果がでています。

iPhoneの充電を、日常的に80%で止めることでバッテリーを長持ちさせることができます。
外出先や職場で充電が可能な場合は、満充電を行わないようにすると良いでしょう。

今回は、リチウムイオン電池の特性にフォーカスしたバッテリー対策をご紹介させていただきました。
ご紹介した以外にも、バッテリー対策は沢山あります。

別の機会で他の対策もご紹介します。

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